施工インタビュー #03

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NOT A HOTEL

2023年 施工

田中 剛
FUK事業所

末岡 佑斗

担当工事の特徴を教えてください。

本工事は現在全国的に知名度が上昇しているNOT A HOTELブランド7カ所目の都市型コンドミニアムとして福岡市内に建築されましたNOT A HOTEL FUKUOKAの新築工事になります。建物としては地上五階建て、全8部屋の高級ブランドホテルになります。
物件の特色としては、部屋を月割での所有権販売し、オーナーが使用しない期間を一般顧客にホテルとして貸し出すという、今までにないビジネスモデルを構築しているところにあります。部屋ごとにコンセプトが設定されており、例えばchef(シェフ)と名付けられた部屋では海外製の高級調理器具を取りそろえ、宿泊者が料理を楽しめる部屋になっていますし、sound(サウンド)という部屋では100インチの大型モニターに壁付けのスタンドスピーカーからリビングを臨場感あふれるシアターとして楽しめる等、部屋ごとに全く趣向の違った楽しみ方を提供できるように設計されております。

高級ブランドかつ大型の内装案件であった中、現場工務チームを筆頭に、設計チーム、所内所外関係者一丸となり完工まで漕ぎつけた事は非常に大きな業績だったと述懐する次第です。
内装工事としては床壁の大部分をタイル仕上げ、壁面木部は不燃突板仕上げ、塗装においても特殊塗装という、贅を凝らした造りになっております。各室の部屋内には一切のスイッチ類はなく、あらゆる電気設備機器がタブレット端末による電子制御システムによる管理になっている等、クオリティーの高さをはじめ、一般の内装工事の流れを踏襲しつつも、各所の仕上げに非常に難易度の高い工事内容でありました。
外観が各室にテラスを設けていますので、階段状に積みあがった特徴的な形になっております。室内も落ち着いた雰囲気に仕上がっており、既に一般の宿泊受付も開始しておりますので、特別な時間を過ごされたい方は是非福岡に滞在する際調べてみてください。

今回の工事で特に気を付けた点、難しかった点。

特に今回はゼネコン、施主、設計事務所監修者と、我々内装施工業者としても各所とのやり取りを密に行う必要があった事で現場作業員の業務量も多く、工事における意思決定の重要さ、また工事は前段取りが八割という教訓の意味が身に染みる現場でもありました。
施工面においては、現場での施工人員の安定確保が最も苦心した部分でした。熟練した作業員、職人の絶対数が不足していること、特に高齢化に伴う問題は頭痛の種でありました。現場での施工に汗をかいてくださった職人方、協力業者の方々には感謝しかありません。改めて感謝の言葉を申し上げたいと思います。

完成後の感想

今回は本体工事完工後に、1Fのレストラン区画を追加改装まで行い、当初夏終わりに完了予定だったところが、秋口のオープン前日まで慌ただしく対応に追われました。
現場は不思議なもので、様々な苦労がありつつも、終わってしまえば悲喜こもごもの話になり、酒のつまみにちょうど良いくらいに感じてしまいます。完成後には、業務内外各所から、本物件の話が聞こえてくるのも実に影響力を感じておりますが、喜びは忘れず、苦しさ悲しさを引きずることなく、反省、改善を求めることが出来る部分は声を上げ、次の動きに邁進していく所存です。

INFORMATION施工情報

工事名称
大宮ホテルPJ【NOT A HOTEL FUKUOKA新築工事】
工事場所
福岡県福岡市中央区大宮2丁目3-34
工事期間
2023年4月~2023年11月
構造・規模
鉄筋コンクリート造、地上5階建て
総戸数
8戸
総面積
113.48㎡〜253.35㎡(テラスなど屋外空間を含む)
設計
axonometric Co.,Ltd.+ NKS2 architects
事業主・売主
Good Life & Travel Company
運営会社
NOT A HOTEL MANAGEMENT株式会社